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2026.07.21
特定技能「物流倉庫分野」とは?2026年最新情報をわかりやすく解説
~新たに始まる物流倉庫分野の特定技能制度・仕事内容・受入れ条件まで徹底解説~
1・物流倉庫分野が特定技能制度に追加
日本では近年、EC(インターネット通販)の急速な普及や物流需要の増加に伴い、物流倉庫で働く人材不足が深刻化しています。商品の保管や入出庫、仕分け、梱包など、物流を支える現場では慢性的な人手不足が続いており、多くの企業が安定した人材確保に課題を抱えています。
このような状況を受け、政府は物流業界の人材確保を目的として、物流倉庫分野(倉庫業)を特定技能制度の対象分野に追加しました。
これにより、一定の技能と日本語能力を有する外国人材が、物流倉庫で専門的な業務に従事できるようになります。
物流倉庫は日本のサプライチェーンを支える重要なインフラであり、製造業・小売業・食品業界・医療分野など、多くの産業を支える欠かせない存在です。
今後は全国各地で外国人材の活躍が期待されており、福島県内でも物流センターや配送拠点での採用が増えていくことが予想されています。
2・なぜ物流倉庫分野が追加されたのか
物流業界では以前からドライバー不足が社会問題となっていました。
さらに2024年問題(時間外労働の上限規制)によって輸送能力が低下し、「荷物はあるが運ぶ人が足りない」という状況が全国で発生しています。
一方で、物流はドライバーだけで成り立っているわけではありません。
倉庫では毎日、商品の受入れ,検品,保管,ピッキング,梱包,出荷など、多くの作業が行われています。
これらの業務が滞ると、配送全体にも大きな影響を及ぼします。
また、日本では少子高齢化の影響により、物流倉庫で働く若い人材の確保が年々難しくなっています。
そのため政府は、外国人材が専門的な技能を身につけながら物流倉庫で働ける環境を整備するため、物流倉庫分野を特定技能制度の対象としました。
この制度は単なる人手不足対策ではなく、日本の物流インフラを将来にわたって維持するための重要な政策の一つと位置付けられています。
3・物流倉庫分野ではどんな仕事をするの?
物流倉庫分野の特定技能外国人は、倉庫内で行われるさまざまな物流業務に従事します。
代表的な仕事内容は次のとおりです。
- ①入庫業務
トラックなどで運ばれてきた荷物を受け取り、数量や品目を確認しながら倉庫へ搬入します。
商品の状態や伝票との照合も重要な業務です。
・出庫業務
出荷指示に従い、必要な商品を準備して発送します。
配送先や数量に間違いがないよう確認することが求められます。
・検品
入荷・出荷時に商品の数量や品質を確認します。
バーコードリーダーやハンディターミナルを使用する倉庫も多く、正確性が重要になります。
・ピッキング
注文内容に応じて商品を棚から取り出す作業です。
近年はEC市場の拡大に伴い、ピッキング作業の需要が大きく増えています。
・梱包・流通加工
商品を箱詰めしたり、ラベル貼付、セット組みなどを行います。
商品の品質を維持したまま安全に配送するための重要な工程です。
・保管・在庫管理
商品の保管場所を管理し、在庫数量を確認します。
倉庫管理システム(WMS)を使用する企業も増えており、簡単な端末操作が必要になる場合があります。
- ②フォークリフトを使用する業務
フォークリフト免許を取得している場合は、パレットの運搬や積み込み作業を担当することがあります。
なお、フォークリフトの運転には、日本で有効な資格(フォークリフト運転技能講習修了証など)が必要です。
4・特定技能1号で働くための条件
物流倉庫分野で特定技能1号として働くためには、一定の技能と日本語能力を証明する必要があります。
主な要件は次のとおりです。
① 技能試験に合格すること
物流倉庫分野の特定技能評価試験に合格し、必要な知識や技能を有していることが求められます。
試験では、
- ・倉庫作業
- ・安全衛生
- ・荷役作業
- ・商品管理
- ・関係法令
などが出題される予定です。
② 日本語能力を証明すること
原則として、
- ・日本語能力試験(JLPT)N4以上
または
- ・国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
への合格が必要です。
日常会話ができるだけではなく、現場での安全指示や作業指示を理解できる日本語能力が求められます。
③ 健康状態が良好であること
長時間の立ち作業や荷物の取り扱いがあるため、健康状態が良好であることも重要です。
企業によっては健康診断の提出が求められる場合があります。
④ 法令を遵守していること
過去の在留状況や日本での生活状況なども審査対象になります。
適正に在留していることが特定技能取得の前提となります。
5・企業が受け入れるための条件
外国人材を特定技能として受け入れる企業にも、さまざまな条件があります。
物流倉庫分野では、単に人材を採用するだけではなく、外国人が安心して働ける環境を整備することが求められています。
⁂主な条件は以下のとおりです。
①倉庫業法に基づく倉庫業者であること
受入れ企業は、倉庫業法に基づき国土交通大臣の登録を受けた倉庫業者であることが基本要件です。特定技能外国人は、登録を受けた営業倉庫における業務に従事します。
②適切な雇用契約を締結すること
企業は日本人と同等以上の待遇で雇用契約を結び、労働基準法や最低賃金法など関係法令を遵守しなければなりません。
③支援体制を整備すること
特定技能1号外国人を受け入れる企業は、生活・就労支援を実施する体制を整える必要があります。自社で支援を行う場合は支援計画を適切に実施すること、難しい場合は登録支援機関へ委託することができます。
支援内容には、日本での生活オリエンテーション、行政手続きの補助、日本語学習の機会提供、相談対応などが含まれます。
④安全教育を実施すること
物流倉庫では荷役機械やフォークリフト、コンベヤーなどを使用する現場も多いため、企業は労働安全衛生法に基づいた教育を実施し、安全に作業できる環境を整備する必要があります。
⑤継続的な人材育成に取り組むこと
特定技能制度は単なる人手不足対策ではなく、外国人材が技能を習得しながら長期的に活躍できることを目的としています。そのため、企業には業務指導や教育、適切な労務管理を継続的に行うことが期待されています。
6・フォークリフトなどの資格は必要?
物流倉庫の仕事と聞くと、多くの方が「フォークリフトの資格は必須なのでは?」と考えるかもしれません。
結論から言うと、特定技能1号(物流倉庫分野)として働くために、フォークリフトの資格取得は必須ではありません。
物流倉庫で行われる業務には、検品、ピッキング、梱包、仕分け、在庫管理など、フォークリフトを使用しない作業も数多くあります。そのため、資格がなくても従事できる業務は少なくありません。
一方で、フォークリフトを使用した荷役作業を担当する場合は、日本の法令に基づく資格が必要です。
代表的な資格としては、次のようなものがあります。
- ・フォークリフト運転技能講習修了証
- ・フォークリフト運転特別教育(条件により対象)
- ・小型移動式クレーン運転技能講習
- ・玉掛け技能講習
特にパレット貨物を取り扱う物流センターでは、フォークリフトを運転できる人材の需要が高く、資格を取得することで担当できる業務の幅が広がるだけでなく、キャリアアップや昇給につながる可能性もあります。
また、企業によっては入社後に資格取得を支援する制度を設けている場合もあります。
物流倉庫分野で長く働きたいと考えている方は、就職後に資格取得を目指すこともおすすめです。
7・技能実習・育成就労から特定技能へ移行できる?
物流倉庫分野では、今後「育成就労制度」から「特定技能1号」への移行ルートが整備される予定です。
育成就労制度は、外国人材が一定期間働きながら技能を身につけ、その後、特定技能へ移行して継続的に活躍できることを目的とした新しい制度です。
制度開始後は、一定の条件を満たした方は、評価試験などの要件に基づき特定技能へ移行できる仕組みとなります。
一方で、他分野の技能実習修了者が物流倉庫分野へ移行する場合は、原則として物流倉庫分野で定められた試験や日本語能力などの要件を満たす必要があります。
今後、制度の詳細や移行要件が順次公表される予定であるため、最新情報を確認することが重要です。
8・物流倉庫分野の将来性
物流倉庫分野は、今後も安定した人材需要が見込まれる分野の一つです。
近年、日本ではネット通販(EC)の利用拡大により、物流センターの新設や大型化が進んでいます。
また、食品や医薬品、日用品など、人々の生活に欠かせない商品を保管・配送する物流倉庫は、景気の変動を受けにくいという特徴があります。
さらに、
- ・AIによる在庫管理
- ・自動倉庫システム
- ・搬送ロボット
- ・デジタル物流
など、新しい技術の導入も進んでいます。
しかし、最新設備が導入されても、人による検品や梱包、品質確認、在庫管理などの業務は引き続き重要であり、外国人材への期待は今後さらに高まると考えられています。
9・福島県でも物流人材の需要は拡大
福島県には東北自動車道や磐越自動車道、常磐自動車道などの主要高速道路が整備されており、東北地方と関東圏を結ぶ物流拠点として重要な役割を担っています。
また、郡山市、須賀川市、白河市、いわき市などでは物流施設や配送センターが集積しており、製造業や食品関連企業を支える物流ネットワークが発展しています。
今後、物流倉庫分野の特定技能制度が本格的に運用されることで、福島県内でも外国人材を受け入れる企業が増えていく可能性があります。
物流倉庫は製造業や食品産業など多くの業種と密接に関わるため、地域経済を支える重要な分野として注目されています。
10・よくある質問(FAQ)
Q1. 日本語能力はどのくらい必要ですか?
原則として、日本語能力試験(JLPT)N4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)への合格が必要です。現場では作業指示や安全に関する説明を理解できる日本語能力が求められます。
Q2. フォークリフト免許がなくても働けますか?
はい。フォークリフトを使用しない業務であれば、資格がなくても従事できる仕事があります。ただし、フォークリフトを運転する場合は、日本で有効な資格が必要です。
Q3. 女性でも働けますか?
もちろんです。
物流倉庫では検品、ピッキング、梱包、ラベル貼付などの業務も多く、女性が活躍している職場も数多くあります。
Q4. 夜勤はありますか?
勤務形態は企業によって異なります。
24時間稼働している物流センターでは、日勤・夜勤・交替勤務を採用している企業もあります。
Q5. 特定技能2号はありますか?
2026年7月現在、物流倉庫分野では特定技能2号は認められていません。
今後、制度が見直される可能性もあるため、最新情報は国土交通省や出入国在留管理庁の発表をご確認ください。
11・まとめ
物流倉庫分野は、日本の物流インフラを支える重要な産業であり、EC市場の拡大や人手不足を背景に、外国人材への期待がますます高まっています。
特定技能制度への追加により、一定の技能と日本語能力を備えた外国人が、物流倉庫で専門的な業務に従事できる環境が整いつつあります。
一方で、制度は比較的新しいため、評価試験の実施時期や受入れ開始時期、運用ルールなどは今後更新される可能性があります。特定技能として物流倉庫分野で働きたい方や、外国人材の採用を検討している企業は、最新の情報を継続的に確認することが大切です。
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