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2026.07.28
特定技能を選ぶメリットとは?[2027年~]育成就労制度と比較して企業が知っておきたいポイント
2027年4月1日から、新たな外国人材受入制度である**育成就労制度**の運用が開始される予定です。
制度開始に向けて、出入国在留管理庁では、日本語教育機関による講習提供状況一覧を公開し、受入れ企業が日本語講習を依頼しやすい環境づくりを進めています。
一方で、多くの企業からは、
「育成就労制度と特定技能は何が違うの?」
「今後は特定技能ではなく育成就労を利用すべき?」
「人材不足を解消するなら、どちらが企業にとってメリットが大きいのか?」
という疑問も多く聞かれます。
結論から言えば、即戦力となる外国人材を採用したい企業にとっては、現時点でも特定技能制度の方が多くのメリットがあります。
今回は、最新制度を踏まえながら、育成就労制度と比較した特定技能制度の強みについて詳しく解説します。
1・育成就労制度とは
育成就労制度は、技能実習制度に代わる新しい制度として創設されました。
目的は、外国人材を育成すること人材不足分野へ安定的に人材を供給することです。
2027年4月から制度が開始されます。
制度では、外国人本人の日本語能力向上が重視されており、就労開始前までに
- ・日本語教育の参照枠A1相当
さらに
・3年間の育成期間終了までにA2相当
へ到達させることが義務となっています。
そのため、受入れ企業や監理支援機関には日本語講習の受講手配講習費用の負担、学習状況の管理などが求められます。出入国在留管理庁は、日本語教育機関の一覧を公開し、企業が講習先を探しやすくしています。
育成就労制度では企業の負担が増える
育成就労制度では、外国人本人だけではなく、企業にも様々な責任が課されます。
例えば、
- ①日本語教育の実施
企業は外国人がA2レベルに到達できるよう、日本語教育を受けさせる必要があります。
つまり、
- ・日本語学校との契約
- ・講習日程の調整
- ・勤務との両立
- ・学習管理
まで行う必要があります。
- ②教育コストが発生する
制度では、日本語講習の費用も企業側が負担することになります。
さらに
- ・教材費
- ・移動費
- ・勤務調整
など、目に見えないコストも発生します。
- ③即戦力ではない
育成就労は「育成」が制度目的です。
そのため、受入れ直後から高い技能を期待する制度ではありません。
企業側が時間をかけて育成していく必要があります。
2.特定技能制度の大きなメリット
それに対して、特定技能制度は「すぐに現場で活躍できる人材」を受け入れる制度です。
ここが育成就労制度との最大の違いです。
① 即戦力人材を採用できる
特定技能外国人は
- ・技能試験
- ・日本語試験
に合格している人材です。
そのため、入社後すぐに現場で仕事ができます。
教育期間を短縮できることは、人手不足が深刻な企業にとって大きなメリットです。
② 日本語教育義務がない
特定技能制度では、企業に対して育成就労制度のようなA1・A2講習受講義務はありません。
もちろん、日本語教育を実施すれば定着率向上につながりますが、制度上の義務ではありません。
つまり、企業負担を大きく抑えることができます。
③ 教育コストを削減できる
育成就労では継続的な日本語講習が必要ですが、特定技能ではそのような法定講習費用はありません。結果として、
- ・教育費
- ・管理費
- ・調整業務
を削減できます。
④ 転職・キャリア形成が制度として整備されている
特定技能では、外国人本人がキャリアアップを目指しながら働く制度となっています。
企業としても、働きやすい環境づくりを行えば、長期的な定着につながります。
さらに、特定技能2号へ移行すれば、長期間の就労も期待できます。
⑤ 人材紹介の選択肢が豊富
現在、特定技能制度は多くの送出機関・登録支援機関が整備されており、海外・国内双方から人材を確保できます。採用ルートが豊富なことも大きな魅力です。
比較してみると
| 項目 | 育成就労 | 特定技能 |
| 制度開始 | 2027年4月 | すでに運用中 |
| 人材レベル | 育成前提 | 即戦力 |
| 日本語教育 | A1・A2講習が必要 | 法定の受講義務なし |
| 教育費 | 企業負担 | 比較的少ない |
| 教育管理 | 必要 | 比較的少ない |
| 現場投入 | 徐々に育成 | 採用後すぐ活躍可能 |
| 人手不足への即効性 |
△ |
◎ |
3・特定技能は今後も重要な制度
育成就労制度が始まっても、
特定技能制度がなくなるわけではありません。
むしろ、育成就労制度で育成された外国人が、将来的に特定技能へ移行する流れも制度設計に組み込まれています。
つまり、育成就労と特定技能は対立する制度ではなく、それぞれ異なる役割を持つ制度です。
しかし、
・「すぐに人材が必要」
・「教育コストを抑えたい」
・「現場で即戦力を確保したい」
という企業には、現在でも特定技能制度が非常に有力な選択肢と言えるでしょう。
⁂支援機関を活用することでさらに安心
特定技能外国人を受け入れる際は、登録支援機関を利用することで、生活支援や行政手続き、日本語学習のサポートなどを効率的に進めることができます。
企業は採用後の負担を軽減しながら、外国人材が安心して働ける環境を整えられます。
4・まとめ
育成就労制度は、日本語教育や人材育成を重視した新しい制度として期待されています。一方で、企業には日本語講習の実施や費用負担など、新たな義務も課されます。
その点、特定技能制度は、技能・日本語能力を備えた人材を採用できるため、教育コストや管理負担を抑えながら、即戦力として活躍してもらえる点が大きな魅力です。
人手不足への迅速な対応や、生産性の維持・向上を重視する企業にとって、特定技能制度は今後も非常に有効な採用手段であり続けるでしょう。
※注意事項
本記事は、2026年6月時点で公表されている出入国在留管理庁の資料および育成就労制度に関する情報をもとに作成しています。制度開始までに詳細な運用が変更される可能性があるため、最新情報は出入国在留管理庁の公式発表をご確認ください。
