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2026.10.29
特定技能外国人の受入れ前に確認したい5つのポイント|企業が準備しておくべきこと
人手不足への対応策として、特定技能外国人の受入れを検討する企業が増えています。
しかし、外国人材を受け入れる際には、採用する人材の選定だけでなく、受入れ企業の要件、雇用条件、必要な手続き、生活面の支援体制など、事前に確認しておくべき事項があります。
準備が不十分なまま採用を進めると、在留資格の申請や入社準備に時間がかかったり、受入れ後の支援に問題が生じたりする可能性があります。
今回は、特定技能外国人の受入れを検討している企業に向けて、事前に確認しておきたい5つのポイントをご紹介します。
1.自社の事業が特定技能の対象分野に該当するか確認する
特定技能制度では、外国人が従事できる業務や受入れ可能な事業者について、分野ごとに一定の要件が定められています。そのため、最初に確認したいのが、自社の事業内容や予定している業務が特定技能の対象となるかどうかです。
例えば、製造業、農業、建設業、飲食料品製造業など、分野によって対象となる業務や受入れ要件が異なります。同じ業種であっても、実際の事業内容や外国人材に担当させる業務によって、対象となるかどうかの判断が変わる場合があります。
受入れを検討する際には、次の点を確認しましょう。
- ・自社の事業が対象分野の要件を満たしているか
- ・外国人材に担当させる業務が対象業務に該当するか
- ・分野別の協議会への加入など、必要な手続きがあるか
- ・分野ごとに定められた追加の要件を満たしているか
まずは自社の事業内容と実際の業務を整理し、該当する分野の最新の運用要領や必要書類を確認することが大切です。
2.雇用条件や給与が適切に設定されているか確認する
特定技能外国人を受け入れる際には、雇用契約が制度上の基準を満たしている必要があります。特に重要なのが、給与や労働時間、休日などの労働条件です。特定技能外国人の報酬額は、同等の業務に従事する日本人と同等以上であることが求められます。外国人であることを理由に、不当に低い給与を設定することは認められません。
また、給与額だけでなく、各種手当や労働時間などについても、雇用契約の内容を適切に整える必要があります。
受入れ前には、次の点を確認しましょう。
- ・基本給や各種手当が適切に設定されているか
- ・同等の業務に従事する日本人との報酬比較ができているか
- ・労働時間、休日、休暇などの条件が明確になっているか
- ・社会保険や労働保険など、必要な加入手続きに対応できるか
- ・雇用契約の内容を外国人本人が理解できるよう説明できるか
雇用条件を事前に整理しておくことで、採用後の認識違いや労務上のトラブルを防ぎやすくなります。
3.受入れ企業としての要件を満たしているか確認する
特定技能外国人を受け入れる企業には、雇用契約の適切性だけでなく、企業自体についても一定の基準が設けられています。
例えば、関係法令を遵守していることや、外国人材との雇用契約を適切に履行できることなどが重要です。
さらに、受入れ企業には、制度に基づく各種届出や、必要な支援を適切に実施することも求められます。
受入れを始める前に、次の点を確認しておきましょう。
- ・出入国・労働関係法令などを遵守しているか
- ・社会保険や労働保険に関する必要な手続きが適切に行われているか
- ・外国人材の雇用管理を適切に行える体制があるか
- ・在留資格の申請や受入れに必要な書類を準備できるか
- ・入社後の届出や雇用契約の履行を継続して管理できるか
特定技能制度では、外国人材を採用するだけでなく、受入れ後も継続して適切な雇用管理を行うことが重要です。
自社だけで判断することが難しい場合には、登録支援機関などの専門機関に相談し、受入れ要件を早い段階で確認しておくとよいでしょう。
4.受入れ後の支援体制を整えておく
特定技能1号外国人を受け入れる企業には、外国人材が日本で安定して働き、生活できるようにするための支援が求められます。
支援には、入国前の事前ガイダンス、住居の確保に関する支援、生活オリエンテーション、相談・苦情への対応、定期的な面談など、さまざまな内容が含まれます。
そのため、採用が決まってから準備を始めるのではなく、受入れ前の段階で、誰がどのように支援を実施するのかを明確にしておくことが大切です。
例えば、次のような点を確認しましょう。
- ・外国人材が理解できる言語で説明や相談対応ができるか
- ・住居や生活に必要な手続きについて支援できるか
- ・入社後に困ったことを相談できる窓口があるか
- ・定期的な面談などを適切に実施できるか
- ・支援内容や実施状況を適切に管理できるか
自社で必要な支援体制を整えることが難しい場合は、登録支援機関に支援計画の実施を委託することも可能です。
ただし、支援を委託した場合でも、受入れ企業に求められる雇用契約の履行や各種届出などの義務がすべてなくなるわけではありません。委託する業務と自社で対応する業務を事前に整理しておきましょう。
5.採用から入社までのスケジュールを確認する
特定技能外国人の受入れには、人材の選定や雇用契約の締結に加え、在留資格に関する申請や入社準備など、さまざまな手続きが必要です。
特に、海外から外国人材を呼び寄せる場合と、すでに日本に在留している外国人材を採用する場合では、必要な手続きや準備期間が異なります。
採用予定日から逆算し、余裕を持って準備を進めることが大切です。
主な準備事項は次のとおりです。
① 採用計画の作成
必要な人数、担当業務、勤務場所、採用時期などを整理します。
② 人材の選定・雇用条件の確認
候補者の技能や日本語能力、在留状況などを確認し、雇用条件を決定します。
③ 雇用契約の締結・必要書類の準備
分野や本人の状況に応じて、必要な書類を準備します。
④ 在留資格に関する申請・手続き
在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請など、該当する手続きを進めます。
⑤ 入社・生活準備
住居、通勤方法、生活に必要な手続き、職場での受入れ準備などを進めます。
なお、上記は一般的な流れです。実際の手続きや順序は、本人の在留状況、採用経路、対象分野などによって異なります。
また、申請に必要な期間は個別の状況によって異なるため、希望する入社日に間に合うよう、早めに準備を始めることをおすすめします。
6.まとめ|受入れ前の準備が外国人材の定着につながる
特定技能外国人の受入れを成功させるためには、採用活動だけでなく、受入れ要件の確認、適切な雇用条件の設定、支援体制の整備、必要な手続きの管理など、事前の準備が欠かせません。
今回ご紹介した5つのポイントを整理すると、次のとおりです。
1・自社の事業や業務が対象分野に該当するか確認する
2・雇用条件や給与が適切に設定されているか確認する
3・受入れ企業としての要件を満たしているか確認する
4・受入れ後の支援体制を整えておく
5・採用から入社までのスケジュールを確認する
これらを事前に確認しておくことで、受入れに必要な準備を進めやすくなり、外国人材が安心して働ける環境づくりにもつながります。
当社では、特定技能外国人の受入れや支援に関するご相談に対応しております。これから外国人材の採用を検討されている企業様や、受入れに必要な手続き・支援体制について確認したい企業様は、お気軽にお問い合わせください。
※特定技能制度の要件や必要書類は、分野や個別の状況によって異なります。実際の受入れにあたっては、出入国在留管理庁が公表する最新の運用要領や関係資料をご確認ください。
【参考リンク】
出入国在留管理庁「特定技能制度」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/index.html
出入国在留管理庁「雇用における注意点」
https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/chuui.html
