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2026.10.02
特定技能2号の「業務内容に関する誓約書」についてQ&A更新|指導対象者に関する運用を見直しへ
2026年9月10日、出入国在留管理庁は「特定技能制度に関するQ&A」を更新し、Q102を新たに追加しました。
今回のQ&Aでは、特定技能2号の在留諸申請で提出が求められている「2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書(参考様式第1-32号)」について、指導を行う対象者がいない場合など、必要な要件を満たしていない場合の取扱いが取り上げられています。
入管庁は、指導対象者が一時的に不足している場合や、指導対象者がフルタイムではない場合などについて問い合わせが寄せられていることを明らかにし、現在、指導対象者の考え方を含めた運用内容の見直しを検討しているとしています。
特定技能2号の申請を予定している企業にとって重要な更新ですので、今回の内容を整理します。
1.「2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書」とは?
特定技能2号では、単に技能試験等の要件を満たしているかだけではなく、実際にどのような業務に従事するのかについても確認されます。
そのため、出入国在留管理庁は2026年8月5日に「2号特定技能外国人の業務内容について」を公表しました。
さらに、2026年8月20日以降の特定技能2号に関する在留諸申請では、
「2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書(参考様式第1-32号)」
の提出が必要となっています。
この誓約書では、2号特定技能外国人が実際に担当する業務だけでなく、技能実習生や特定技能1号の外国人との業務内容の違い、さらに指導を受ける対象者についても確認することになっています。
これは、特定技能2号に求められる熟達した技能や、他の従業員を指導・監督する立場を、実際の業務内容から確認するためのものと考えられます。
2.2026年9月10日にQ102が追加
今回の重要な変更は、2026年9月10日に「特定技能制度に関するQ&A」に追加されたQ102です。
Q102では、次のようなケースについて質問されています。
「2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書」の提出が求められているが、指導を行う指導対象者がいない場合など、満たすべき要件を満たしていない場合はどうすればよいか。
これに対して入管庁は、現在、以下のような問い合わせを受けていると説明しています。
- ・指導対象者が一時的に不足している場合
- ・指導対象者がフルタイムではない場合
- ・その他、現在の指導対象者の考え方では判断が難しいケース
そして、入管庁は現在、**「指導対象者の考え方を含め、内容の見直しを検討しています」**としています。
見直しが整い次第、速やかに知らせるとのことです。
3.今回のQ&A更新で何が変わったのか?
ここで注意したいのは、今回のQ102は、現時点で新しい基準を確定したものではないという点です。
入管庁が公表しているのは、
「現在寄せられている問い合わせを踏まえ、指導対象者の考え方を含めて運用の見直しを検討している」
という内容です。
つまり、現時点では、
「指導対象者がいなくても特定技能2号の申請ができるようになった」
という意味ではありません。
また、
「フルタイムではない従業員でも指導対象者として認められることになった」
という意味でもありません。
今後、入管庁から具体的な見直し内容が公表される可能性があるため、特定技能2号の申請を予定している企業は、最新情報を確認することが重要です。
4.なぜ「指導対象者」が重要なのか?
特定技能2号は、特定技能1号と比較して、より高い技能水準が求められる在留資格です。
特定技能2号では、長年の実務経験等によって身につけた熟達した技能を活用し、例えば、
- ・自らの判断によって高度に専門的・技術的な業務を行う
- ・監督者として業務を統括する
- ・複数の作業員を指導する
- ・工程を管理する
といった業務が想定されています。
そのため、企業が提出する誓約書では、2号特定技能外国人本人がどのような仕事を担当するのかだけでなく、誰を指導するのか、どのような業務について指導するのかという点も重要になります。
5.「役職名」だけで判断しないことが重要
特定技能2号の申請準備では、例えば、
「リーダー」
「班長」
「主任」
「店長」
などの役職名が付いているだけで判断するのではなく、実際の仕事内容を具体的に整理することが重要です。
例えば、次のような内容を確認しておくとよいでしょう。
本人について
- ・所属する事業所
- ・所属部署
- ・役職・職場での立場
- ・実際に担当している業務
- ・2号取得後に担当する業務
- ・他の従業員への指導・監督内容
- ・工程管理や業務管理への関与
指導対象者について
- ・氏名
- ・所属事業所
- ・所属部署
- ・役職・地位
- ・指導を受ける業務
- ・2号特定技能外国人との業務上の関係
さらに、技能実習生や特定技能1号外国人と比較して、2号特定技能外国人がどのように異なる業務を担当するのかを整理しておくことも重要です。
6.企業が特に注意したいポイント
今回のQ102追加を踏まえると、特定技能2号の申請を準備する企業は、次の点を事前に確認しておくことをおすすめします。
① 2号取得後の仕事内容を具体的に整理する
「リーダーとして勤務する」といった抽象的な説明だけではなく、
「誰に対して、どのような指導を行うのか」
「どの工程を管理するのか」
「どのような判断を行うのか」
など、実際の業務内容を確認します。
② 技能実習生・特定技能1号との違いを確認する
同じ職場で働いている場合でも、2号特定技能外国人が担当する業務や責任がどのように異なるのかを整理しておくことが重要です。
③ 指導対象者の状況を確認する
現在、指導対象者が在籍しているのか、同じ事業所・部署で勤務しているのか、勤務形態はどうなっているのかなどを確認します。
特に今回のQ102では、
「指導対象者が一時的に不足している」
「指導対象者がフルタイムではない」
といったケースについて問い合わせが寄せられていることが明らかになっています。
④ 最新情報を確認する
2026年は特定技能制度に関する運用要領や申請書類等の更新が相次いでいます。
実際に出入国在留管理庁の特定技能制度ページでは、2026年8月20日に「特定技能外国人の受入れに関する運用要領」、申請・届出様式、提出書類一覧表等が更新され、9月10日には今回のQ102が追加されています。
そのため、以前に保存した様式やチェックリストだけで判断せず、申請時点の最新情報を確認することが大切です。
7.特定技能2号を申請する企業向けチェックリスト
申請準備の際には、次の項目を確認しておきましょう。
☐ 2号に必要な試験・実務経験等を確認した
☐ 2号取得後の具体的な業務内容を整理した
☐ 所属部署・役職・職場での立場を確認した
☐ 技能実習生・特定技能1号との業務内容の違いを整理した
☐ 本人が行う指導・監督の内容を確認した
☐ 指導対象者の所属・役職・業務内容を確認した
☐ 指導対象者が実際に在籍しているか確認した
☐ 雇用条件書・申請書・誓約書の内容に矛盾がないか確認した
☐ 参考様式第1-32号の最新版を使用している
☐ 申請時点で最新のQ&A・運用要領を確認した
8.今後の入管庁の情報更新に注意
今回のQ102追加で特に重要なのは、指導対象者に関する運用が今後見直される可能性があるという点です。
現在のQ&Aでは、指導対象者が一時的に不足している場合やフルタイムではない場合などについて問い合わせが寄せられており、入管庁が指導対象者の考え方を含めた内容の見直しを検討しているとされています。
今後、具体的な取扱いが公表された場合には、現在の運用と異なる内容になる可能性もあります。
そのため、特定技能2号の申請を予定している企業は、申請直前に出入国在留管理庁の最新情報を確認することが重要です。
9.まとめ
2026年9月10日、出入国在留管理庁は「特定技能制度に関するQ&A」にQ102を追加しました。
今回の更新によって明らかになった重要なポイントは、
「2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書」における指導対象者について、現在寄せられている問い合わせを踏まえ、入管庁が運用の見直しを検討している
ということです。
特定技能2号の申請を予定している企業は、試験や実務経験だけでなく、2号取得後の具体的な業務内容、指導・監督の内容、指導対象者の状況についても、事前に確認しておくことが重要です。
今後、入管庁から具体的な見直し内容が公表された場合には、改めて最新の情報を確認する必要があります。
※本記事は2026年9月28日時点で公表されている情報をもとに作成しています。特定技能制度の取扱い・提出書類等は今後変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、必ず出入国在留管理庁が公表する最新情報をご確認ください。
